FOR GRASS(乙)

このページでは2024年の草花(乙)タイプの年間運勢とともに、1月〜12月まで、あなたの運勢をさまざまな切り口で紹介していくオリジナルテキストを毎月更新で掲載していきます。更新は1月1日より毎月1日に行われます。
※2024年12月1日更新（12月の運勢を文末に追加しました）

草花(乙)タイプの香り：ヒノキ

ヒノキ、松、白樺、モミ、シダーなどウッディな香りが、あなたが進むべき時を教えてくれます。草花(乙)タイプのあなたは四柱推命的には「木」のエレメントに属します。ヒノキの香りはそんなあなたの運命と重なる香り。2024年辰年、前進する覚悟をもたらしてくれます。

２０２４年辰年、「覚悟」の香り

2024年2月4日の立春をもって「甲辰」年に入ります。「甲」とは樹木などを表します。世界を木・火・土・金・水の5つのエレメントで表す五行思想では「甲」は木のエレメントに分類されます。一方で、あなたは草花(乙)タイプです。上方に向かって伸び上がる樹木と、野山に広がる草花ではその運命は違うのですが、ただ大きな括りとしては草花(乙)タイプも木のエレメントに分類されます。これはどちらが良い悪いということは当然ありません。「木」という分類の中に樹木（甲）と草花（乙）という二つの運命タイプが存在するということなのです。

前置きが長くなりましたが、今年の干支は「甲辰」であり、草花(乙)タイプのあなたと同じ木のエレメントである「甲」が訪れる年となっています。ただそれはあなたと同じ草花として訪れるのではなく、「樹木」として訪れることになります。そしてこれは、あなたにとって一つの覚悟を迫る意味があるようです。

「理想と現実の差をどう埋めるか」――これは遥か昔からある、人間にとっての一大テーマです。理想の姿として、夢のような幸福な毎日を生きている自分を想像できる人は、まだ幸せです。想像できることは、本当にそれを望むならいつか成し遂げることもできるはずです。しかし、想像さえできないほど毎日に忙殺されていると、何が何だかわからないまま年月ばかりが過ぎ去ってしまいます。誰もが理想と現実のギャップに悩んでいると思いますが、とりわけ「甲辰」年の草花(乙)タイプの人はこのテーマ「理想と現実を近づける」に取り組むことになりそうです。

夢や理想を叶えるというのは言うほど簡単なことではなく、しっかりした目標と計画のもといろいろな課題をクリアしていかなければならないのが普通です。 その中で特にやっかいなのは、周りの人たちからの反対や無理解かもしれません。自分の思うようにやろうとすると、年長者や親、兄弟姉妹、友人がしゃしゃり出てあれこれ言ってくる。それがあなたを心配してのことだとしても、草花(乙)タイプのあなたのせっかくのやる気を削ぎ、行動力を奪ってしまうかもしれません。

だから、どうしてもやりたいことがあるなら、周りの人の同意を勝ち取るほどにタフでしたたかであることが大切です。もちろん話し合いや融通を利かせることは必要ですが、人との調整に余計な神経を消耗しすぎては前に進む力強さまでなくしてしまいます。あなたにとって妥協できないことであれば、そこにかかる責任やリスクを背負ったうえで、自分の意志を伝えて納得してもらうことが「甲辰」年のテーマなのです。もちろん、身近な人たちの理解と応援を得ることが一番であるのは言うまでもないことですが、状況的に頼るわけにはいかなかったり難しい場合もあるものです。どこまで自分を信じられるか、そしてそれに足る度胸や能力があるか、いくつか試されることはあるでしょう。それでも、現実を見据えながら夢や理想に向かう覚悟があるのなら、その一つ一つに打ち勝って進んでいくことができるのが「甲辰」年のあなたのようです。

ちょっと強い言葉になってしまいましたが、草花(乙)タイプのあなたにとって今年は、理想を下げて妥協するか、あるいは現実を理想に近づける努力をするか、どちらか選ぶ年なのです。そしてあなたは、できるかぎり後者、つまり理想に向けて現実を変えていくべき運命なのです。そして「甲辰」の今年は覚悟ひとつでそれができる年周りであると知ることは大切です。

あなたはここ数年、努力を重ねてきたはずです。次から次へとタスクやリクエストが訪れて、ひたすらそれらに対応していた人もいるはずです。ただ、その努力が十分に報われていないと感じている人も多いはずです。そうだとしても、嘆くのでなく今年はもうひと頑張りすべきです。理想に向けて現実を変えていく努力を続けるべきです。

今年の干支である「甲辰」の「辰」は想像上の生き物であるの龍を意味しますが、同時に晩春の季節を象徴するエレメントでもあります。四柱推命（中国古代思想）では春を一年の始まりと考えますが、この春のエネルギーは三年間にわたって続きます。「寅」年は初春のエネルギー、「卯」年は仲春のエネルギー、そして「辰」年である今年は晩春のエネルギーが世界にもたらされます。辰年は「春の終わり」、言うなれば「始まりの終わり」とも言える年なのです。人間の成長で例えると、新たに生まれた赤ん坊が二足歩行に移り、次第に言葉を理解するようになるのが初春と仲春のエネルギーだとすると、晩春である辰年の今年は、子供が見るもの全てに好奇心を抱いて走り回るようなエネルギーの年と表現できそうです。言葉を覚えたことで、世界を自分なりに理解しようとする好奇心が爆発する時なのです。

草花(乙)タイプのあなたはこの「辰」のエネルギーを受けて、理想を追求すべき年廻りです。今年成し遂げたことは、来年以降の大きな「基盤」となるはずです。今年できるだけ高い場所を目指すことで、来年以降さらに高い場所へのルートが生まれます。たとえ他人に失望することがあったとしても、そこで改めて自分の理想を確認することができるはずです。少々の妥協はしたとしても、その妥協によって逆に絶対に譲れない「芯」が見えてくるはずです。今年理想にむけて頑張ったことは、今後のあなたの大きな基盤となるはずなので、したたかに誠実に歩いて行ってください。

２０２４年１２月：草花(乙)タイプの運勢

12月7日には、二十四節気の一つである「大雪」の季節を迎えます。大雪は、本格的な冬の訪れを告げ、天地が純白の装いに包まれ始める時期を表します。自然界は深い静寂に包まれ、生命力を内に秘めながら冬の眠りへと向かいます。そして、この大雪の季節に入ることで月間の干支が「丙子」に変わり、四柱推命的には新たな月間運勢が訪れるのです。 「丙」は太陽の光を象徴し、明るさと温かさ、そして純粋な生命力を表します。それは、厳しい寒さの中にあっても、大地を暖め、生命を育む太陽の光のような存在です。「丙」は情熱と創造性を高め、周囲に光と活力をもたらす力を秘めています。冬の暗さの中にあっても、内なる光を灯し続ける強さを与えてくれるのです。 一方、「子」は鼠を表すとともに、真冬の季節を表しています。「子」は新たな生命の誕生と潜在的な力の象徴です。地上は凍てつく寒さに包まれていても、地中では確かな生命力が静かに芽吹きを待っているのです。それは表面的には静寂でありながら、内側では力強い生命の準備が進められている時期を表します。 この二つが合わさった12月の干支「丙子」は、太陽の光の温かさと真冬の静寂が融合することで、内なる光と新たな生命力の調和がもたらされる時期となります。この組み合わせは、外の世界が最も暗く冷たい時期にあっても、内なる情熱を灯し続け、来たる春への準備を整える力を与えてくれるでしょう。それは冬の厳しさの中に秘められた希望の光のように、現在の困難や停滞を超えて、新たな可能性を見出す機会となります。 大雪の季節は、世界が白銀の静けさに包まれる時期です。この時期の「丙子」の運気は、私たちに内なる光を大切にすることを促します。外界の厳しさに囚われることなく、自身の中に温もりと希望を育て、それを周囲にも分かち合う。そんな温かな光に満ちた一ヶ月となるはずです。 また、12月22日には冬至を迎えます。これは一年で最も昼が短く夜が長い日であり、陰の力が最も強まる時です。ただ、冬至を境に少しずつ昼の時間が長くなり始め、新たな光の季節への転換点となります。そう、一陽来復の瞬間です。「丙子」のエネルギーを活用して、この最も暗い時期にこそ内なる光を見出し、来たる春に向けた準備を整えることが大切です。それは、厳しい冬を乗り越えるための知恵と、新たな始まりへの希望を与えてくれることでしょう。

その上で以下、草花(乙)タイプの１２月、つまり「丙子」月の運勢の流れを紹介します。

12月の干支は「丙子」です。「丙」は太陽を表し、優しく草花を育んでくれる太陽のイメージです。草花（乙）タイプのあなたは、今月、得られる恩恵はとくに多いでしょう。「子」は十二支の一番はじめで、何かをスタートさせるのに適切な時期。新しいことを始めてもすぐにコツをつかみ、すくすくと成長していけるはず。また、あなたのことを応援してくれる人や、能力を引き出してくれる人が現れる可能性が大。何かチャレンジしたいと考えているのなら、今が最高のタイミングといえそうです。結果もすぐに出せるようになり、自分に自信が持てるようにもなるでしょう。この好機を逃さず、積極的に行動するよう心がけてください。 とはいえ、７日に二十四節気の「大雪」を迎え、冬が本格化します。冬は日照時間も短く、草花は雪に埋もれてしまうこともあり、あなたの魅力や才能を存分に発揮できない季節ともいえそうです。「思い通りにならない」と感じる瞬間も多々あるかもしれません。さらに、21日は「冬至」。太陽の高度が低くなり昼の長さが１年で一番短くなり、寒さも増します。けれども、春は、はるか彼方ではありません。2025年２月３日には「立春」を迎え、四柱推命では、季節の節目に運気が変わるとされますので、あなたの魅力や実力が輝く季節が巡ってきます。そして、新年のスタートが立春の日。干支も切り替わり、辰年は巳年に変わります。ですから、12月は辰年の最後の月ではありません。先月も申し上げたように、１年のやり残しなどは、２月２日までに片づけるとよいでしょう。

12月の運勢をもって更新は終了します。