冥王星が双子座タイプにもたらす「再生」、そして、逆行の意味(2025.5/5〜10/14)
2023年3月、冥王星は約16年ぶりに星座を移動。山羊座から水瓶座へと、その滞在先を変えました。水瓶座は「風」エレメントを持つ星座であり、この冥王星の大移動は、「風の時代」の本格的な始まりを告げる象徴的なできごと。自由や平等、繋がりを重視する次なる世界がゆっくりと動き出したのです。冥王星は今後2044年まで水瓶座に滞在。トータル約21年かけて、この新しい時代の深層を変容していくことになります。
そして、2025年5月5日から10月14日まで、冥王星は逆行に入ります。
私たちは、「これまでの当たり前」が通じない、新しい時代に生き始めています。冥王星の逆行期間は、すでに幕を開けている「風の時代」にあなた自身が合わせていくための期間。世界はいま、かつてない速さで価値観が入れ替わり、古い繋がりが新しい繋がりへと移行していますが、その激しい変化に適応するべく、あなた自身の「破壊と再生」も求められているのです。
5月5日から10月14日までの約五ヶ月、その調整が行われていきます。なにを終わらせ、なにを新たに始めていくのかを問われる局面も多くなりそう。そして、この逆行中にあなたがどんな時間を過ごしたかによって、「風の時代」を生きるあなたの姿が、少しずつかたちになり始めるはずです。
冥王星が水瓶座に滞在する約21年間は、長い目で見れば、まだ始まったばかり。しかし、もう古い時代に戻ることはありません。冥王星が逆行するこの約五ヶ月は、そのことを受け入れるための期間ともいえるでしょう。
冥王星はあなたになにをもたらすのか?そして、今回の「大いなる逆行」があなたにもたらす意味とは?
ここでは、以下、三章に分けて説明していきます。
①冥王星の役割
②冥王星が2044年までの期間、双子座タイプに与える「再生」
③2025年5月5日から始まる冥王星の逆行の意味
それでは、順番に説明していきます。
①冥王星の役割――「再生」と「変容」、そして、「風の時代」の深い始まり
冥王星とは、なにかを終わらせることで新たな始まりをもたらす星です。
それは、サナギが蝶に生まれ変わるときに、まずは殻を破らなければならないように、あるいは、不死鳥が蘇るときに、自ら火に飛び込み、灰のなかから飛び立たなければならないように、「終わらせること」を通じて新しいなにかを生み出すエネルギー。生まれ変わるためには、失わなければならないものがある。冥王星は、そのことを私たちに力強く教えてくれます。
月の満ち欠けをイメージしてみてください。すべての光を失う新月が、新たなサイクルの出発点でもあるのと同じく、ひとつの終わりは、必ずなにかの始まりに通じています。「喪失」は「再生」の入り口。人が新しく生まれ変わるためには、「なにかを手放すこと」が必要です。冥王星が私たちにもたらす「破壊と再生」とは、この「終わり」と「始まり」が繰り返される永遠の循環にほかなりません。
また、冥王星が滞在している水瓶座は、「風の時代」を象徴する星座です。
「風の時代」とは、目に見えるもの――権威や財産、肩書きや上下関係――そういったものに価値を置いていた「土の時代」の終わりを意味します。そして、そこから、人と人との繋がり、情報や知識、個人の自由や多様性といった「目に見えない価値」へと、時代の基盤が根本的に変わっていく流れをそう呼びます。
冥王星は、この「風の時代」のなかで、新たな価値観がじっくりと人々に根付いていく過程を導く星。つまり、自由や平等、ネットワーなど、水瓶座の持つテーマが単なる理想論ではなく、現実のひとりひとりの価値観として深く根付くまで、私たちに絶え間ない「破壊と再生」を通じた「変容」をもたらし続ける星というわけです。
とはいえ、冥王星のもたらす「変容」は、すぐに意識することができる「分かりやすい変化」ではありません。
冥王星が働きかけるのは、もっと深いところ――私たちの無意識の奥、価値観や信念といった層です。たとえば、
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