あなたの運命

木星が天秤座タイプにもたらす拡大、そして、逆行による「幸運のやり直し」とは?(2024.10/9〜2025.2/4)

2024年5月26日、木星が双子座に移動しました。木星は2025年6月10日までの約一年間、この星座に滞在します。

木星は西洋占星術で最も愛されている星であり、多くの占星術師が一年間の運勢を占うさいの重要な指標としています。雑誌などのメディアで目にする年間占いでは、木星の動きが一年間の幸運度を左右する鍵となっていることが少なくありません。

しかし、木星の魅力はそれだけにとどまりません。この星は宇宙の拡大鏡のごとく、触れるものすべてを大きく広げる力を持っています。ものごと、財産、恋愛感情、人間関係、能力、仕事、などなど。木星はこれらを増幅し、私たちの人生をより豊かでスケールの大きなものへと導きます。この特質こそが、木星が幸運の星と呼ばれるゆえんです。木星はひとつの星座に約一年間滞在し、その星座に合わせた「拡大の運気」を人々に授けていきます。そう、約一年ごとに幸運は切り替わります。つまり、「幸運と拡大」を私たちにもたらしながら旅を続けるのが、木星という星なのです。

ただ、この「幸運と拡大」をもたらす旅は、平坦なものではありません。木星が途中で逆行するためです。今回は2024年10月9日から2025年2月4日までの約四ヶ月間、逆行することになります。

逆行とは、星がふだんとは逆方向に進む現象です(正確には、地球からは逆方向に進むように見える、ということ)。西洋占星術では、この逆行に深い意味を見出します。星が逆方向に進む期間は、いま進んでいる運命をいったん調整するという意味合いがあるのです。たとえるならば、それは「運命のストレッチ」。ストレッチは、いつも動かしているのとは違う方向に筋肉や関節を動かし、その可動域を広げるものです。同様に、星もふだんとは逆方向に進むことで運命を刺激し、その本来の運命を取り戻そうとするというわけです。

また、逆行には「過去に戻る」という意味合いもあります。過去に果たせなかった課題が再び目の前に現れたり、出会うべきだった人と改めて出会ったりするかもしれない期間なのです。「幸運のやり直し期間」とも表現できるでしょう。

以下の文章では、

①2024年5月26日から2025年6月10日までの約一年間、木星が天秤座タイプにもたらす「幸運と拡大」

②2024年10月9日から2025年2月4日までの約四ヶ月間行われる、木星の逆行による「運命のストレッチ」

についてお伝えしていきます。

逆行は怖いものではなく、基本的にはポジティブなものです。なにしろ、通常の運行中に幸運の歯車に溜まってしまった澱みを刺激し、振り落としてくれるのですから。運命に沿った幸運が改めて磨き上げられていくイメージとともに、この約四ヶ月を過ごしてみてください。

①2024年5月26日から2025年6月10日までの約一年間、木星が天秤座タイプにもたらす「幸運と拡大」

お伝えしたとおり、木星は約一年間ひとつの星座に滞在し、その星座に合わせた「拡大の運気」を人々にもたらしていきます。そんな木星が双子座に滞在する約一年、天秤座タイプのあなたのなかでは「遠いこと」がその存在を拡大していきます。簡単に説明すると、いままでは遠くに見えていて、決して手に入らないと思っていた場所や人が、どんどんと自分に近づいてくるのです。別のいい方をすると、日常を超えた「遠く」て「高い」世界との結びつきが強まる時期。「高い」場所とは、日々の生活や仕事を超えたような世界のことを表します。たとえば、損得を考えずに人のためにする行為であるとか、科学を超えた場所にあるスピリチュアリズムなどといった感じで、この世を超えたような気高い世界のことです。そして、「遠い」場所とは、具体的に距離の遠い海外であるとか、これまで接点のなかった場所や人、これまで興味を持てなかった趣味などを指します。物理的、心理的を問わず、「距離を感じる」という表現がしっくりくることがらです。

あなたはこの約一年、この「遠く」て「高い」ことがらに近づき、それを手に入れる流れがあります。身近な例でいうと、

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