冥王星が蟹座タイプにもたらす「再生」とは?(2023.3/23〜2044)
2023年3月23日、冥王星は山羊座から水瓶座へと、約16年ぶりに星座を移動しました。占星術的に見ると、この星座大移動は、世界が「風の時代」に入ったことを表す象徴的なできごととされています。その後、冥王星は二度逆行(ふだんとは逆方向に進むこと)に入り、それまで過ごしていた山羊座と新たな滞在先である水瓶座の間を行ったり来たりしていたのですが、これは、新しい時代への移行をスムーズに進めるための調整期間でした。
そして、2025年10月14日、冥王星は三度目の逆行を終えました。ここから、過去と決別した、後戻りのない「再生」の旅が始まっています。
2025年5月5日から約五ヶ月にわたる逆行は、それまでの逆行とは「根本的に異なる意味」を持っていました。今回の逆行中、冥王星は一度もひとつ前の山羊座に戻ることなく、新しい滞在先である水瓶座のなかだけで調整を行ったのです。これは、時代の移行が完全に完了し、冥王星の水瓶座滞在が本格化したことを意味しています。
つまり、2023年3月23日から2025年10月14年までの約二年半が「新しい時代への準備期間」だったのに対し、2025年10月14日以降は「新しい時代そのもの」だということ。世界も、私たち一人ひとりの人生も、すでに「根本的に異なる流れ」のなかにあります。
この「再生」ともいえる流れは、2044年1月までのトータル約21年続きます。これによって、冥王星はあなたの人生の深い部分に働きかけ、あなたが気づかないうちに、あなたという存在そのものも変えていくことに。それは、表面的な変化ではなく、「生まれ変わり」とも呼べるような、深く、大きな変容となるはずです。
それでは、冥王星は具体的に、蟹座タイプのあなたにどのような「再生」をもたらすのでしょう? ここでは、大きく二章に分けることとします。
①冥王星の役割
②冥王星が2044年までの期間、蟹座タイプに与える「再生」
以下、順番に説明していきます。
① 冥王星の役割 ―― 再生と変容、そして、「風の時代」の深い始まり
冥王星とは、なにかを終わらせることで新たな始まりをもたらす星です。
それは、サナギが蝶に生まれ変わるときに、まずは殻を破らなければならないように、あるいは、不死鳥が蘇るときに、自ら火に飛び込み、灰のなかから飛び立たなければならないように、「終わらせること」を通じて新しいなにかを生み出すエネルギー。生まれ変わるためには、失わなければならないものがある。冥王星は、そのことを私たちに力強く教えてくれます。
月の満ち欠けをイメージしてみてください。すべての光を失う新月が、新たなサイクルの出発点でもあるのと同じく、ひとつの終わりは、必ずなにかの始まりに通じています。「喪失」は「再生」の入り口。人が新しく生まれ変わるためには、「なにかを手放すこと」が必要です。冥王星が私たちにもたらす「破壊と再生」とは、この「終わり」と「始まり」が繰り返される永遠の循環にほかなりません。
また、冥王星が滞在している水瓶座は、「風の時代」を象徴する星座です。
「風の時代」とは、
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