あなたの運命

「蝕の季節」が獅子座タイプにもたらす「もうひとつの運命」(9/8〜10/7)

9月8日、月蝕と日蝕が連続して訪れる「触の季節」に突入します。

今回の「蝕の季節」は、9月8日の皆既月蝕→9月22日の部分日蝕→10月7日の満月と進んでいくことに。運命がぐるりと反転する可能性のある、緊張感に満ちた一ヶ月です。

月蝕とは、太陽に照らされた地球の影が満月を覆うことで、満月が「喰われる」ように見える現象。一方、日蝕とは、新月によって太陽が「喰われる」ように見える現象。ふだんであれば、満月はものごとに達成をもたらし、新月はものごとに始まりをもたらすのですが、今回は、それぞれが「蝕」を伴うことで、現在進んでいる運命が「喰われ」るのです。

今回の「蝕の季節」は、特に日本人にとって見逃せない意味を持ちます。

①9月8日に起こる皆既月蝕は、日本でも観測することができます。未明の夜空にブラッドムーンと呼ばれる「赤銅色の月」が現れ、あなたを見つめます。

②10月7日の締めくくりは「孤高の満月」。「蝕の季節」のフィナーレを飾ります。

年に二度訪れる「蝕の季節」ですが、上記の大きな特徴により、今回は、ふだん以上のエネルギーを秘めているというわけです。

「蝕」による影響は人によってまったく異なり、運命が大きく変化していることを感じる人がいる一方、なにひとつ特別なことを感じないという人も多いものです。ただ、重要なのは、潜在的には誰にでも、運命が反転する可能性が宿っている期間だということ。特に今回は、日本で直接観測できる配置ゆえ、その影響はより身近で強力なものとなるでしょう。

ここでは、今回の特別な「蝕の季節」が獅子座タイプのあなたに与え得る影響を、ひとつのストーリーとして記述していきます。「蝕」による影響を具体的に説明するのは難しく、ぼんやりとお伝えすることしかできません。しかも、このストーリーはあくまで「可能性」です。ここからなにを読み取るのかは人それぞれ。なにより、あなたのその解釈にこそ意味があるのだと信じることが大切です。

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──あなたはある日、自分の部屋にひっそりと存在する不思議な扉を発見します。その扉は、長い間自分自身から隠されていた秘密の入り口のように、突然現れ、あなたを誘っています。勇気を振り絞って扉を開けると、そこにはあなた自身の内側へと降りていく、古びた階段が現れます。一歩一歩、逡巡しながらも、あなたはその階段を降りていきます。階段は螺旋状にぐるぐると下方へ伸びており、だんだんと暗闇のなかへ。階段の行き着く先は遥か先にあるようです。

この「蝕の季節」の幕開けとなる9月8日は、皆既月蝕です。満月に地球の影が重なることで、月は赤銅色に染まった神秘的な姿を見せます。そして、今回は、その幻想的な光景を日本の夜明け前の空で目撃することができるのです。静寂に包まれた時間帯、あなたの頭上に現れる深い赤色の月は、まるであなたに直接語りかけるように、静かにあなたを見つめているでしょう。その瞬間、自分の内面への扉が音もなく開かれていくのを感じるかもしれません。

──階段を下り続けるうちに、あなたは過去のさまざまな感情と直面します。幼いころの純粋な喜び、学生時代の友人と過ごした無邪気な日々、初めて恋をしたときの甘酸っぱい感情。それぞれの記憶が、あなたの心のなかで生き生きと蘇ります。それを通り過ぎると、今度は悲しみや後悔の記憶に出会います。失敗や失ったものに対する悔い、破綻した関係や見失った自己の価値観。これらの感情は重く、ときにはその重さに圧倒されそうになるのですが、あなたはそれでも階段を下っていきます。

赤銅色の月の光があなたの過去の記憶を照らし出し、

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