「蝕の季節」が天秤座タイプにもたらす「もうひとつの運命」(3/14〜4/13)
日蝕も月蝕も、与える影響は良し悪しでは測れません。吉でも凶でもないのですが、いずれにしても「蝕」には、社会や人々を揺り動かす強いエネルギーが宿っています。
3月14日から4月13日までは、月蝕と日蝕が交互に訪れる「蝕の季節」に当たります。3月14日に皆既月蝕が生まれるのを合図に始まる「蝕の季節」は、3月29日の日蝕を経て、4月13日の満月でその幕を閉じます。
月蝕とは、太陽に照らされた地球の影が満月を覆うことで、満月が「喰われる」ように見える現象。一方、日蝕とは、新月によって太陽が「喰われる」ように見える現象です。ふだんであれば、満月はものごとに達成をもたらし、新月はものごとに始まりをもたらすのですが、今回はそれぞれが「蝕」を伴うことで、現在進んでいる運命が「喰われ」、流れがぐるりと「反転」することがあるのです。これが「蝕の季節」です。
ただ、こういった「反転」の出方は人それぞれ。大きな運命の変化を感じる人もいれば、なにひとつ特別なことを感じない人も。「蝕」が与える影響は、不規則で読みづらいもの。重要なのは、潜在的には誰にでも、運命が「反転」する「可能性」がある期間だと知ることです。
運命学において、現実や運命はひとつではないという思想があります。いま、私たちが経験している世界は、多くの可能性のなかから選び取られたひとつで、これ以外にもたくさんの現実や運命が並行して進んでいるという考えです(パラレルワールドといわれたりもします)。「蝕の季節」が導く運命とは、現在進んでいる運命とは違う場所で進んでいる、もうひとつの運命の「可能性」です。あなたの人生に急に別の運命が入り込んできたり、あるいは、いま生きている現実が急に「反転」したり。そのような現象を起こし得るのが「蝕の季節」。そう考えてみてください。
ここでは、3月14日から始まる「蝕の季節」が天秤座タイプのあなたに与える影響を、ひとつのストーリーで記述します。「蝕」の影響は、抽象的なストーリーでしかお伝えすることができず、あくまでもぼんやりとした「可能性」に過ぎません。このストーリーは、現在あなたが歩んでいる現実の流れとは違う、もうひとつの運命。星の動きを西洋占星術的に読み解いた運命ともまた異なります。ここからなにを読み取るのかは人それぞれですが、あなたのその解釈にこそ意味が宿っていると信じることが大切です。
「蝕の季節」が天秤座タイプにもたらす「もうひとつの運命」
生き物やアート、アイデアや商品などに名前を付けると、それらに魂が宿るといわれます。この世界は言葉でできており、新しい生命やこれまで存在しなかった物質や新しい考えも、名付けられることで初めて意味を持ちます。意味を持つとは、世界に組み込まれるということです。逆にいうと、名前がなければ、それは世界の一部にはなれず、ひとりぼっちで存在するだけ。名前を得ることで世界の一部として認められ、社会に参加することができるというわけです。
想像してみてください。十二星座の名前がそれぞれの星座に与えられた瞬間を。ただのランダムな星の集まりが、名付けられた瞬間にそれぞれが独自の物語や象徴を持つ存在へと変わったのです。たとえば、蠍座は情熱、決断力、そして、再生と変化の力を象徴します。この星の集まりに蠍座という名前が付けられたことで、それは単なる星の集まりではなく、人々の性格や運命に深く関わる生き生きとした物語の一部となりました。同時に、人々は星座の誕生によって季節の変わり目を知り、農作業や海の航海に必要な天体の位置を理解する手がかりをも得ています。星座の名前は古代の人々にとって、宇宙の秩序を理解する鍵であり、彼らの生活や信仰と深く結びついていたといえます。
そして、ここからが重要なのですが、天秤座タイプのあなたは今回の「蝕の季節」に
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