冥王星が獅子座タイプにもたらす「再生」、そして、「約16年間の総仕上げ」へ(10/12〜11/20)
いま、西洋占星術においては「風の時代」に入っています。それに伴い、私たちは次のような大きな変化に導かれています。
- タテからヨコへ: ピラミッド型の上下関係をなくし、ひとりひとりの能力と創造性が評価されるフラットでフレキシブルな社会へ。
- モノからココロへ: 物質的な豊かさを追求する時代から、人々の心の満足度を重視する時代へ。
- 集団から個人へ: 画一的な集団の価値観に従うのではなく、ひとりひとりが自分の個性や価値観を大切にする時代へ。
- 積み上げからシェアへ: 知識や資源を独占するのではなく、それらを共有し、協力し合うことで新たな価値を生み出す時代へ。
この「風の時代」を強く象徴するのが、冥王星の動きです。
2023年3月23日、冥王星は山羊座から水瓶座へと「世紀の移動」を果たしました。これは、冥王星にとって約16年ぶりとなる星座移動であり、時代の転換点ともいえるできごとでした。約16年もの長きにわたって世界の奥底で進行していた再生のプロセスが完成し、現在、冥王星は2044年1月までの約21年間を水瓶座で過ごす旅に出ています。
それはつまり、約21年がかりで「風の時代」の価値観が深化していくこと、そこから新しいあなたが生み出され続けることを意味しています。冥王星が約16年間過ごしてきた山羊座は「土」エレメントの星座であり、約21年間過ごすことになる水瓶座は「風」エレメントの星座です。
「土」から「風」へ。いまは時代の大きな変わり目です。
ただ、こういったスケールの大きな変わり目には調整が不可欠です。なにしろ約16年間続いてきた運命が、約21年間続いていく運命へと切り替わるのです。混乱を避けるべく、ふたつの運命を柔らかく繋ぐための調整期間がどうしても必要。そう、それが逆行です。
2024年5月3日、冥王星は水瓶座にて逆行を開始しました。その後、三ヶ月ほど逆行を続けていましたが、9月2日、逆行するあまり、ひとつ前の星座へ。約16年間過ごしてきた山羊座に一時的に戻ってしまったのです。
そして、10月12日、冥王星は山羊座にて逆行を終了し、ここから改めて正しい方向を目指すことに。本来いるべき水瓶座に向かって進み始めるというわけです。
冥王星の動きを整理します。
2023年3月23日:水瓶座へ、約16年ぶりの星座移動。
2024年5月3日:水瓶座にて逆行を開始。
2024年9月2日:逆行するあまり、ひとつ前の星座・山羊座へと戻る。
2024年10月12日:山羊座にて逆行を終了。順行を開始。
2024年11月20日:再び水瓶座へと移動。トータル約21年間の再生の旅へ。
上記のとおり、冥王星は逆行によって、ふたつの星座を行ったり来たりします。この期間は、約16年ぶりの星座移動で起こった運命の変化を調整する期間といえます。冥王星が逆方向に進み、約16年間過ごしてきた山羊座に一時的に戻っているのは、運命のスムーズな移行のため。いったん過去に戻ることで張り詰めた運命の緊張をほぐし、滑らかに運命が変化していくよう調整しているからです。
冥王星は獅子座タイプにどのような影響を与えるのでしょう? 説明するにあたり、ここでは三つの章に分けることとします。
①冥王星の役割
②冥王星が2044年までの期間、獅子座タイプに与える「再生」
③「約16年間の総仕上げ」から「約21年にわたる再生」へ。冥王星の逆行終了の意味
それでは、以下にて順番に説明していきます。
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①冥王星の役割
冥王星は人々に「再生」をもたらします。サナギが脱皮して美しい蝶へと変貌を遂げるように、あるいは、不死鳥が自らを火に投じて死と「再生」を繰り返すように、冥王星はひとつの「終わり」によって新たな「始まり」を生み出すという、壮大なサイクルを司っています。
生まれ変わるには、なにかを失う必要があります。これまで積み上げてきたものを失ってこそ、
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