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「土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)」五日間です(2/19-2/23)

二十四節気「雨水」の初候が、七十二候の「土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)」です。

二十四節気の雨水(うすい)の初候は、「土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)」です。脉(しょう)という字は見たことがないかもしれませんが、脈の異字・俗字です。うねった大地に、あるいは山肌に、少し温もりをもった水が浸透して潤うという情景を表しています。

暖かい日では降雪が降雨に変わり、つららを作っていた氷も溶けて地面へと落ちていきます。また、同時に空気中の水分も増して、昼夜の寒暖差や太陽光により熱の循環が活発化してきます。これが後に朝霧や靄(もや)を作り出し(次候の「霞始靆」:かすみはじめてたなびく)、水と光と土の三拍子が揃って自然界を活気づけていくことになります(末候の「草木萌動(そうもくめばえいずる)」)。

この雨水の過程を東洋思想の五行から考えると、春や植物は「木」であり、冬や地中に浸潤した水が「水」です。そして日光や熱は「火」、土脈は「土」、土中の養分は「金」です。気候的に暖かくなってくると、「木」に象徴される植物はぬるんだ地面から水と養分を得て、さらには日光で光合成を行いながらその芽や葉を伸ばしていきます。

「土脉潤起」の段階では循環の一端が示されているだけですが、節気全体として見てみると木火土金水の五行が相互に連関して、春(木行)の象徴である植物を育てていることがわかります。

ちなみに、「木」は仁(慈愛)を基礎としていますので、生命を慈しむことや、人々が互いに思いやりをもつことの大切さを暗喩しているのかもしれません。そして五行が循環するというのも、様々な人たちが立場・民族・性別などを越えて手を取り合うことをイメージさせるものです。

ここで西洋占星術に目を向けると、また違った背景が見えてきます。雨水の解説の中でも書きましたが、雨水になるのは太陽が魚座に入るのと同じタイミングです。

魚座の世界はネット通販のようなもので、そこではどんなものも売られています。低俗であれ高級であれ、人々が求めるものは何でも扱うのです。魚座は社会のあらゆるボーダーを溶かして混ぜ込んでしまいます。このプロセスが進んでいくと、よいも悪いも価値のあるなしも一個人の中では判別不能になります。ある人にはゴミ同然であったものが別の人にはお宝となり、ときには物的な価値は低くてもマニアが喜ぶサインが入っていることで精神的な価値が吊り上がったりもするのです。

とはいえ、「土脉潤起」の期間はまだ太陽@魚座の入り口期間ですから、雪を雨に、氷を水にするように、ただ溶かして混ぜ込んでいる状態です。何が売れるかわからないけれど、とりあえず商品を陳列してみよう、ということなのです。